アリスとウサギ

 通りすがりざまに同じような言葉を何度も耳にした。

 あまりネオン街に立ち入らないアリスは、まるで観光をしている気持ちで直人についていく。

 派手なキャバクラ以外にも、地味なスナックやちょっといかがわしい店なども軒を連ねているようだ。

 目的地のバーは、雑居ビルの二階にあった。

 電球の埋められた階段を上がって、すぐ見えるガラスの扉がバー。

 奥の重量感のある扉は、どうやらキャバクラらしい。

「このフロアは二件とも友達が経営してるんだ。そいつ、俺と同い年なんだけど、すごいだろ」

「すごーい」

 女子三人は口を揃えて発した。

 24歳で店が持てる友達なんて、直人は一体どのような人間と交友関係を築いているのか。

 アリスはそのようなことを考えながら早苗に続いてガラスのドアを通過した。

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