恋せよ乙女

“いつまでも彼女面されると、私にとっても恭君にとっても迷惑だわ。”

やっぱりあたしの存在は、迷惑なの?

氷室さんと付き合っているということ自体が、あたしの思い込み?

氷室さんがあたしを好きだと、特別な存在だと言ったのは、あたしが思っている意味と違うの?

わからないわからないわからない。
交錯する気持ちと推測、今現在自分自身がおかれている状況、全てが混乱を招く要素になって。

わからない本音が、怖い。
疑ってはいけないのに、あたしはきっと信じてはいない。

そんな不安定な思考の中、焦りや不安も入り混じり、混乱は深まっていく。周囲の薄暗さや寒さ、独りぼっちの心細さが、さらにそれを助長させた。
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