【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜




「うほー!!いい天気!!」


今日は待ちに待った練習試合の日。


「もう!!座ってないと、ケガ悪化しちゃうよ?」


この子はうちの美人マネージャー、明神叶夏。

通称キョンキョン!!

ま、そう呼んでるのは俺だけだけど。


「でもじっとしてらんない!!」


「ソウソウらしいけど、無理しちゃダメだよ?」


俺のことをソウソウって呼んでくれるのも、キョンキョンだけ。

美人でしっかり者なのに、ノリがいいから好き。


けどこのときの俺は、まだキョンキョンの裏の顔を知らなかった。

素直でいい子だと、勝手に思い込んでいたんだ。




「叶夏、爽なんかほっとけって」


俺らの会話に割り込んできたのは、甲導一輝。

くそ野球がうまくて、タメなのに尊敬してる。


クールなくせに、マイペースときたからモッテモテ。

うざいっしょ?
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