フローラ・ダン
“邪悪なる者”つまり、あなたで言う“悪魔”が一族を襲って来たのよ。

多くの者が血を流し、天に召された…

奴等は私を消そうと襲って来たのよ。

私のこの目には奴等を倒す力があるの…だから邪魔な私を消そうとね…。」

フローラは驚いた。

(この子にも、私と同じ“悪魔”を倒す力があるのね…)

ガーネットはそんなフローラの様子に気付いたらしく、(あぁ、やっぱり)という顔をして続けた。

「私は必死に戦ったわ。
まだ力になれていなくて、制御できないせいで体はフラフラしてた…。

でも一族を守る為…戦った。

このからだの変な色合いは、そのときに“悪魔”の呪いを受けたからなの。
戻すには“悪魔”のなかの私に呪いをかけた奴を倒さなければならない…
私は倒そうとしたけれどもう力は使いすぎて使えなかった。

特に強力な奴だったしね…


でもなんとか撃退出来た。

奴等は逃げて行った。

生き残ったのは、私を含めて僅か12匹……

35匹もいたのに……」

そう言って、ガーネットは泣き出してしまった。
フローラはもういいと声をかけようとしたがガーネットが制した。

「大丈夫よ。最後まで話す。」


その翌日、部族内で父さんがみんなを集めて会議を開いた…



…私を追放するか、殺すか……

私に選択権は無かった。
中には殺そうと言う者もいたけれど、多くの者は“たくさん戦ってくれたから”と殺すのは反対し追放を選んだ。


そして私はここにいるのよ………。」

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