フローラ・ダン
新たな出会い
フローラは車の中で揺

られていた。


行き先は遠く離れた小さ
な町、<ナチュラル・タ
ウン>だ。


隣では兄と姉がおぞまし
いものを見るような目で
フローラを見ていた。

姉が口を開いた。

「あんたのせいでどれだ
けの友達と別れてきたこ
とか!未だに彼氏もいな
い!!お金だってかかっ
てるわ!」

フローラの姉は高校2年
生だ。


「まぁ、落ち着けよニー
ラ!仕方ないよ・・・こ
こがイかれてる子が妹な
んだから」


フローラの兄は頭を指差
しながら言った。

「マシュー兄さん・・・
そうね!それにそんな子
にこんな事言っても分か
るわけないわ!おまけに
チビだし!!」


だがフローラはちゃあん
と分かっていた。フロー
ラは頭が良かった。ニー
ラやマシューよりもいい
だろう。


  「着いたぞ」


前から父さんの声がした。

とてものどかな田舎町だ
。名前のとおり自然が多



フローラは探した(悪魔
は・・・いない??少な
くとも今は見当たらない
・・・なぜ?どこにでも
いるはずなのに・・・)

「こっちよ」


母さんが言った

新しい家に向かって歩い
ていると、フローラの目に信じられない光景が映った

「何よあれ・・・」

ニーラも唖然としている

前からピンク色の猫が歩
いてきているのだ。しか
も鼻と耳はオレンジ色で

目は真紅の赤なのだ・・



その猫はまっすぐこちら
に向かって歩いている・
・・

母さん、父さん、マシュ
ー、ニーラ、と通り過ぎ
フローラの目の前でとま
った。


「同じにおいがするわ」

猫がしゃべったのだ!!

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