アナタしか欲しくない
『ミイ、止めろって』




手を振りほどこうとするタカちゃんに、イヤイヤと首を横に振る。




「ヤダ止めない!ミイが大人だってわかってくれるまで絶対止めないんだからっ!」





掴んでいたタカちゃんの手を思いきり引っ張る。




よろけたタカちゃんの顔が下を向いた時、自分の顔を近付けた。




タカちゃんとキスするために。










『ーッ。止めろって言ってるだろう!!』













一瞬、何が起こったのかわからなかった。




気付いたら地べたに尻餅ついてる状態でタカちゃんを見上げてた。




タカちゃんの手を掴んでいた右の腕がビリビリと痛む。





タカちゃんは酷く驚いた顔でミイと自分の手を交互に見ていた。





ミイとキスするのが嫌で、ミイを叩いたんだって、





その様子を見て初めてわかった。





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