レクイエム
クーラの驚いた表情を見るや否や、セフィアは不思議そうに小首を傾げた。


「…驚き、ましたか…?クー姉様なら私が魔力持ちだと気付いてると思ったのですが…」

「え、聞いてない聞いてない!知らなかったよ?」

「そうじゃなくて、」


慌てて両手を振りながら全身で否定するクーラのそれを、セフィアが優しく握った。


「感じませんか?」

セフィアは何を訴えているのだろう。訳が分からずアレスに視線を移した。


「…同族が分かるんだよ」

「どういう事?」

「魔力持ちは相手の魔力をある程度感じることが出来る」


お前の気を魔族が嗅ぎ付ける事が出来るのと似たものだ、と彼は付け足した。


「思うにクー姉様がこの3人で一番強い魔力を秘めています」


確かにクーラは魔力持ちだ。ただそれは自分の使う武器を具現化するものにしか過ぎない。


「そんなはずは…現に私は武器の具現化しかしたことないわ」


ふるふると首を左右に振って否定するクーラを、だけどセフィアは唇で弧を描いた後口を開く。
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