レクイエム
「今日はそろそろ軍に戻るよ。また何か情報があればくるよ」

「了解」


お互い敬礼し、ロゼルスの背中を見送った。


「お頭、軍の偉いさんにあそこまで教えていいんすか?」


いくら人の良い顔をしていようが相手は海軍の総指令官。いつ自分達に牙をむくか分からないのを心配しているのだろう。


「いいのいいの。あたしがターゲットさえ間違えなければ大丈夫よ。あいつ怠け者だから」


そんなものなのか?と更に心配になる海賊であった。





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あれから2、3杯の酒を飲み干したナキはパブを出た。
洞窟内は光ゴケで常にほんのり明るいが、懐中時計によると今は23時のようだ。

さっさと自分の家に戻ろう。
洞窟の一番奥に掘り抜いて作られた部屋がナキの部屋だ。扉を開き、後ろ手に扉を閉ざし鍵を掛ける。
一応リヴァーズ内で紅一点の為、彼女の家だけは厳重だ。
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