レクイエム
「クレンスさん、おめでとうございやす!」

「「おめでとうございやす!!!」」

「サンキュー」


酒場では既に乾杯をし、海賊達は酒を飲み始めていた。


「お頭連れてきやしたぜ!」

「でかした!」

「あんた達早速飲んでるわね」


中に入ってみればカウンター席・テーブル席問わず大量のご馳走が並んでいる。
中央のテーブル席真ん中に主役のクレンスが席についており、その隣は空いていた。勧められるままにナキは腰を下ろす。


「おめでとうクレンス」

「あぁ、ありがとう」


そう言えば夕食を取っていなかった事を思い出し、取り皿にどんどん料理を乗せていくナキ。


「あんた何才になるの?」

「26ですぜ」

「へー」


取り皿に焼きそばを山盛りにすると箸を付ける。


「あたしの9才も年上なのね」

「お頭今17才ですか」

「そうよ」

「あーんな小さかったナキのお嬢ちゃんが今や立派なお頭だもんなぁ!」

「ジレナフ!余計な事は言うな!」

向かいの席の中年の仲間─ジレナフが豪快に笑いながら言う。彼はもう30年近くリヴァーズに所属している為、ナキの幼い頃もよく知っている。
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