レクイエム
ゲートが危険な場所なのは分かっている。だがだからこそセフィアを危険な目に遭わせたくない。ゲート付近だけでなく、クーラ自身が魔族に狙われているのだ。そんな自分について来させるわけにはいかないだろう。


「でも…」


「お願いです、嫌な予感がするんです。旅費なら私が負担します」


クーラに同行を許可してもらいたくて、セフィアは必死だ。
ここで別れてしまうともう二度と再会出来ない…そんな予感がセフィアにはあった。


「…金がないんだろう。連れて行けばいいじゃねーか」

「アレス、あんた…」


ずっと黙って話を聞いていたらしい。
懸命な説得がアレスには届き、助け舟を出した。魔族は冷たい生き物だと思っていただけに彼が肩を持つのが意外だった。
どうしたものか、と少し考え込む。


「負けたよ。セフィアがこんなに強く言う事なんてないしね」

「本当ですか…!」

「うん。というか本当にお金工面してもらっても大丈夫なの?」

「はい!」
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