お前は俺の予約済み!!
部活の練習が始まっても、



『おいっ、南、もっとスピード上げろよ』



『南~集中、集中!』



気持ちが落ち着かないままの俺は、



部員達にそんな声をかけられる始末。



『どうしたんだよ?南!』



篤司もすぐに俺の様子に気づいた。



『あぁ…悪りぃな…』



やっぱり…ダメだ。



いつものように体も動かないし、動かすことも出来ねぇ。



『なぁ…篤司』



『ん?何だよ?やっと俺と口をきく気になったか??』



『ちょっと今日、練習の指示、頼むわ…。俺、帰っから。こんなの篤司にしか頼めねぇからさ…』



気合いの入らない、こんな精神状態じゃ、



まともな練習なんか出来っこないのは、



俺自身が1番よく分かっていた。
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