戀々 -ren ren-
「これでよし!」
バタンッと勢いよく車のトランクをしめた。
「忘れもんないか?」
「たぶんね。
あったら送ってよ!」
「やなこった!取りに来いや」
腕を組み、ニカッと笑う相川くんはやはりイケメンだ。
ムカつくくらいに!
「相川くんってやっぱりイケメンだね」
「何言うてんねん!気持ち悪い!」
相川くんは照れ隠しなのかプイッと横をむいた。
「…いろいろとありがとう」
「言うほど何もしてへんぞ」
「……元気で!」
そんなことない!と言うと堂々巡りの会話が続いてしまうと思い、代わりに右手を差し出した。
相川くも同じ様に右手を差し出し、俺達は握手を交わした。
「ま、2ヶ月後に安達の結婚式で会うけどな」
「そうでした!」
2人でハハハ!と声をあげて笑った。
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