かんけりっ!
「いいのかい。よそ見なんかして?」
茜子の背後、長身の影が落ちる。
「茜子、危ない!?」
「!?」
振り下ろされる拳が茜子の顔面を狙う。
とっさに出た声に、または彼女の反射か。
どちらかはわからないが茜子はしゃがみ。ハレルヤ先輩の拳をかわーー。
「ーー甘い」
まるでその回避を読んでいたのか拳は茜子を追い。
そして。
「きゃあ!?」
短い悲鳴。地面に叩きつけられる茜子。
「茜子!?」
地面に伏す茜子に駆け寄り抱き起こす。
幸い目立つ外傷はないようだ。
「…何をしてるんだナツキ君。彼女は敵なんだよ?」
頭上から掛けられたのはそんな言葉。
僕は突発的に頭上のハレルヤ先輩を睨みつけて抗議を口にした。