かんけりっ!
意気揚々と僕も乱戦の中に飛び込もうとした。が。
「うわっ!?」
何かが僕の腹部に飛んできた。
いや、吹き飛ばされたんだ。フランシア先輩が。
僕の腕の中のフランシア先輩は「うぅ」と呻き声を漏らしながら気絶している。
吹き飛ばされた方を見れば、乱戦の中。
打ち込んだであろう蹴りの姿勢で停止している一人の女子がそこにいた。
「…茜、子」
「どうしたの夏樹。来ないの?」
スッと茜子は態勢を解き、けれど。瞳は僕を映したまま。
「ああ、茜子。今から行くさ。お前の元にさ」
フランシア先輩を静かに芝生に寝かせた。
そう言えば、前に茜子と缶蹴りをしたのはいつの事だったか?
そんな事を考えながら、僕は茜子を見据え乱戦に近づく。