夜  話  
そう言ってやると、女は馬鹿にしたように笑って言った。


「はっ!
物怪のくせにえらく、しょった奴だな。
たしかに、そこそこ造作は整ってはいるようだけど、女はみんな俺になびくとでも思っている訳なのか?
お生憎様だな。
あたしの心はおまえなんかに、捕われたりはしないんだよ。」


月の光に満たされた世界で、結構きれいな造作をしているその女は、美しく照らしだされていた。


黙っていたのならば、それこそ一幅の絵のように見えるぐらいに。


だが、女は容姿に似合わぬ言葉遣いで俺の意表をついた。
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