夜  話  


「……………それで?」


わたしは皎に話の続きをねだるように、その美麗な顔を覗き込みました。


「それだけ………だ。
深衣と逢ったのも、話をしたのも、その時だけだった。
………だが。」


そこで言葉を切った皎の言葉の先を聞きたくて。


わたしは皎に向かって別の言葉を切り出してみました。


「深衣さんが、恋い慕っていた方ってどんな方だったのかしら。」


そう切り出してみた、わたしの気持ちなど、とうに見越していたのでしょう。


皎らしくない優しい笑顔を浮かべ、皎はわたしの頬にその眩しく白い、美しい指をあてました。
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