夜  話  
「何を言っているのかは良くわからないけど、お前はなんだか綺麗だよな。
……捕まえちゃ駄目だったのか?」


純粋な子供のように無邪気に笑うリョウキの表情に、カリョウは思わず言葉を失くし。


そして、魅了された。


そしてそれは。


人間が、『火』というものを手に入れた瞬間だった。


「俺の名はリョウキ。」


名乗る声にも魅了のチカラはあふれていて。


本来であれば秘められた名前による拘束など、相手の名を知った時点で跳ね返す事のできるはずのカリョウ程の者が、ただそれを名前としか認識することが出来なかった。
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