夜 話
「……悪い。待たせたか?」
絵を描くことに熱中してしまうぐらいに、わたしを待たせ過ぎたのかと皎は気遣ってくれていたのでした。
その皎の気持ちが、わたしには何にも代えがたいぐらい嬉しいものなのです。
「いいえっ………いいえ。退屈なんてしていたわけじゃないわ。ただ……あんまり空が綺麗だったものだから、思い出の中にあった白いクレヨンで、絵を描いてみたくなっただけなの。」
わたしは皎を心配させないように、そう告げました。
美しく、孤高で。それでも本当は心優しい彼が、わたしの事を心配して表情を曇らせたままでいることは嫌だったのです。
絵を描くことに熱中してしまうぐらいに、わたしを待たせ過ぎたのかと皎は気遣ってくれていたのでした。
その皎の気持ちが、わたしには何にも代えがたいぐらい嬉しいものなのです。
「いいえっ………いいえ。退屈なんてしていたわけじゃないわ。ただ……あんまり空が綺麗だったものだから、思い出の中にあった白いクレヨンで、絵を描いてみたくなっただけなの。」
わたしは皎を心配させないように、そう告げました。
美しく、孤高で。それでも本当は心優しい彼が、わたしの事を心配して表情を曇らせたままでいることは嫌だったのです。