アタシの弟。
景気がいい時は月に何千万なんて大金が転がり込んだりする。
だけど、景気が悪くなればそりゃもう地獄。
何ヵ月も収入が滞って、1円も入らないんだから。
そんな時はお母さんがパートで働いて食いつなぐしかないんだけど…
その状態が、あたしが中学の頃にあった。
生活費のために、あたしや瑠唯のお小遣いまで借りなきゃなんないほどになって…
そんな時、見つけたのが携帯小説だった。
元々少女マンガも好きだったから、興味もあった。
なにより、〈賞金100万円〉につられて始めたけど…
残念ながら、そのコンクールでは落選。
でも、何故かその後にヒット作に恵まれて。
今じゃ売れっ子の作家。
ペンネームはMIRU。
雅(MIYABI)のMIと瑠唯(RUI)のRUでMIRU。
週末に集中的に更新している。
「…描いちゃ悪い?」
「いやそんなことないけど…。
どんな作品描いてんの?」
「主に恋愛物だけど…
これでも、ちゃんと売れっ子なんだからね!」
「…へぇ~」
頷く瑠唯は半笑い。
ほんとムカつく…!
「書籍化の話、こないんだ?」