アタシの弟。



「幼なじみですか…」



…幼なじみ………。


あたしにとって、陸みたいな?


うーん………。


陸は幼なじみというよりは、ただの腐れ縁だし。


なんかちょっと違う気が………



「もちろん、今回のことは私から君たちのお父さんにも許可を取ったよ。
事情も聞かせてもらった」

「…事情………?」

「実はね、私は雅ちゃんに会うのは初めてじゃない。
…14年前、雅ちゃんの実のお母さんの葬儀に参列させて頂いたんだよ」

「……お母さんの……………」



お母さん……………


あたしが2歳の時に、お母さんは病気で亡くなったって聞いてる。


でも、あたしにはお母さんとの思い出もあまり覚えてなくて…


ただ、未だにしっかり覚えていることがひとつだけある。


あのお母さんの腕の中の感触…


今でもずっと覚えてる。


記憶にあるのはそれだけだけど………


確かにあたしの世界にたったひとりの実のお母さんなんだ。



「君のお父さんとお母さんは、幼なじみだったんだ。
同時に私の幼なじみでもあったわけだけど…
私より先に優姫に逝くなんて………」



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