アタシの弟。



「瑠…唯………」



拗ねたみたいな顔してるけど。


嬉しいこと言ってくれんじゃん………


そんなとこ、好きなんだよ…。



「いい弟を持ったね」



黒瀬さんが瑠唯を見ながら、微笑んでいた。



「…はい。
普段は生意気でかわいくない弟なんですけどね」



あたしは照れ隠しに小さく笑いながら言った。


“いい弟”なのかは置いといて。


世界でたったひとりのかわいい弟なのは確かだからね。



「そんないい弟くんとかわいい雅ちゃんに朗報だ」

「…朗報?」



瑠唯もやっと初めて黒瀬さんの目を見た。


…朗報………?


何のことだろう?



「私の知り合いに芸能プロダクションの関係者がいてね。
偶然、街で君たちを見かけたらしいんだけど。
一目で気に入ったらしいんだ」

「…芸能プロダクション…?」



芸能プロダクション………


芸能プロダクション……


芸能プロダクション…


芸能……………



「芸能プロダクション!?」



芸能プロダクションって!!!


あれでしょ!?


テレビとかに出てるタレントの事務所とか!



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