倉庫の王様
向かった警察署では玉手がポツンと椅子に座ってた。



「よぉ」

「宮…」

「有り難く思え、迎えに来てやったんだからな」

「来なくてよかったのに…」



顔にケガはないらしい。



体がデカいから強そうだけど…。



「相手は?」

「逃げた…」

「なんでケンカなんかしたんだ?俺的にはどうでもいいけど」

「なんだっていいだろ!!うぜぇよそういうの!!」



玉手がそう言った瞬間グーが俺の横を通り抜けた。



鈍い音に振り向くと笑ってるトーヤ…。



「捻くれ者は一発キメとくに限る。愛の一発!!」

「訴えられんぞ…」

「そんなことしねぇよな?俺らに迷惑かけといて」



昔からこうだった…。



気にいらなきゃ取り合えず殴る。



そして強いから誰もなにも言えなくなる。



それがトーヤ…。



「で?理由は?」

「女…取られた…」

「ダサッ!!取り返し方教えてやるから帰るよ、玉手」



素直になった…。



すげぇなトーヤ…。



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