なんでも屋 神…第一幕
ヒロの指の先には、タオル生地の水色のホットパンツと、上にはお揃いの半袖ジャケットを羽織り、その中にはラメの入ったチューブトップを着た女が、路上に座りこんで仲間と思われる似たような格好をした奴等と馬鹿笑いしていた。



俺はもう一度写真を確認し、愕然とした。



全然違う。



何処からどうみても14歳には見えない…まぁ見えても高校生ぐらいだが、髪はエクステを付けて胸の下まで伸ばし、黒かった髪は金髪になり、所々にカラフルなエクステのメッシュが入っているいる。



「よっ、元気か?」



ヒロは何食わぬ顔でその集団に近づいて行き、同じように路上に腰を下ろした。



まるで大人気アイドルのように扱われているヒロの後ろに、さり気なく立ち尽くす。



「ヒロさぁ〜ん、この後ろの人もヒロさんの友達なんですかぁ?」



黒いスウェットの上下を着た、見るからに頭の悪そうな女が、俺に熱い視線を送ってきたが、軽く受け流した。



「そうそう、おれの幼なじみなんだ。かなり良い男だろ?何と言っても帰国子女だぞ。」



八割方の女は帰国子女の意味が分かっていないようで、俺の何処が女なのかを小首を傾げながら見てくる。
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