なんでも屋 神…第一幕
楽しい事は無い。悲しい事や苦しい事は沢山あるのに…こんな世界で無理して生きる意味なんてあるのかな?



神君と出会ったのは、そんな事を思っていた時…。



私を母親の働いているビルに連れて行った時は、この人何者?って思ったけど、エレベーターが着いた先は、母親の働いているフロアじゃない七階だった。



ドアの所には、白いプレートに黒いマジックで[なんでも屋]と書かれてある。



[なんでも屋]って何?



意味が分からないまま事務所に通されて、母親から捜索を依頼された事を聞かされた。



初対面の人に、何でこんなに話すんだろうって思ったけど…私の口は止まらなかった。



今思えば、あの時の私は無意識で神君を頼っていたんだね…。



その、全てを包み込んでくれるような瞳。



神君…どうして貴男は、そんな瞳をしてるの?
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