なんでも屋 神…第一幕
現行モデルが発売されたので、このエスカレードは一つ前のモデルという事になる。



白い本革のシート、メープルウッドのインダッシュパネルに輝く、純正ブルガリのB−zero1の時計。



「風林飯店か…俺も小龍とは会っていないから噂で聞いただけだが、一年前に小龍の兄貴が殺されたらしい。」



大龍が死んだと聞いても、会った事も無いので何の感情も湧いてこない。


…ただ思い出すのは、小龍が兄である大龍の話しをする時は、その切れ長な目尻を下げ、とても嬉しそうに話していたと言う事と、心から兄の大龍を尊敬していた事。



「兄貴が死んだ後、小龍は正式に黒龍の日本支部の頭領に就任したらしい。」



ふ〜ん…なんか皆頑張ってんだなぁ〜。小龍の奴、忙しすぎて俺の事忘れてないよな?



メインを通り過ぎる時、年格好が一葉に似ている奴等を横目で確認した…真面目にガッコ行ったかな?
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