なんでも屋 神…第一幕
「儂のリボルバーを貸してやろう。」
ベレッタの先に居る相馬から、隙間風と声の方に視線を移す。
声の主は、紺に赤い縦のストライプが入ったダンヒルのスーツを纏い、モスグリーンのシャツにノーネクタイ。
その周りを取り囲む屈強な男は五人。獲物を狙う獣のように、皆鋭利で威圧的な眼光を放っている。
その男は、この状況をまるで理解していないように、小春日和を散歩しているかの如く軽やかに歩を進めてくる。
五人のボディーガードなど無意味。財津等[三谷組]のチンピラは、物言わぬ石像のように固まっている。かく言う俺も、その男から視線を外せなかった。
安易に視線を外したら、黒い架空の獣に襲われる気すらする…表情は和やかだが、それは友好から来るものじゃない事が、その凍てつく冷眼から伺える。
「これなら一発で楽になれるぞ。」
対峙した瞬間、全身から吹き出る冷や汗…恐らくこれが[神堂組]の…。
左手にずしりと重い35口径のコルト、キングコブラ。ステンレス素材の上にガンブルー塗装が施され、銃身の先にはコブラの刻印が入っている。
ベレッタの先に居る相馬から、隙間風と声の方に視線を移す。
声の主は、紺に赤い縦のストライプが入ったダンヒルのスーツを纏い、モスグリーンのシャツにノーネクタイ。
その周りを取り囲む屈強な男は五人。獲物を狙う獣のように、皆鋭利で威圧的な眼光を放っている。
その男は、この状況をまるで理解していないように、小春日和を散歩しているかの如く軽やかに歩を進めてくる。
五人のボディーガードなど無意味。財津等[三谷組]のチンピラは、物言わぬ石像のように固まっている。かく言う俺も、その男から視線を外せなかった。
安易に視線を外したら、黒い架空の獣に襲われる気すらする…表情は和やかだが、それは友好から来るものじゃない事が、その凍てつく冷眼から伺える。
「これなら一発で楽になれるぞ。」
対峙した瞬間、全身から吹き出る冷や汗…恐らくこれが[神堂組]の…。
左手にずしりと重い35口径のコルト、キングコブラ。ステンレス素材の上にガンブルー塗装が施され、銃身の先にはコブラの刻印が入っている。