なんでも屋 神…第一幕
もう一度弾を込め、弾倉をシャッフルさせる。
手に嫌な汗が滲み、グリップを持つ手が滑りそうな程だった。
だが、逃げる訳にはいかない。過去にケリをつけるのは今。小龍に俺が前に進む所を見て何かを感じて貰いたい…例えその先に待っているのが、俺の死だとしても…。
真美を思う気持ち…俺と相馬のどちらが上とは言わないが、相馬の傷が真美の罪となるならば、その罪は俺が背負おう。
先程の発砲で熱を持つ銃身。工場内の冷えた空気に晒され冷えた銃口。
震える右手を隠しながら、今一度蟀谷(こめかみ)に付ける。
ハンマーを起こす親指も、死への恐怖からか覚束無い。
周りを見渡しても凍り付いたように、引き金に掛けている俺の人差し指に視線が集中している。
深く吸った酸素を、肺が空になるまで吐き出す。
行き着く先は天国か地獄か分からないが、先へ進む為に、今その扉を開こう。
手に嫌な汗が滲み、グリップを持つ手が滑りそうな程だった。
だが、逃げる訳にはいかない。過去にケリをつけるのは今。小龍に俺が前に進む所を見て何かを感じて貰いたい…例えその先に待っているのが、俺の死だとしても…。
真美を思う気持ち…俺と相馬のどちらが上とは言わないが、相馬の傷が真美の罪となるならば、その罪は俺が背負おう。
先程の発砲で熱を持つ銃身。工場内の冷えた空気に晒され冷えた銃口。
震える右手を隠しながら、今一度蟀谷(こめかみ)に付ける。
ハンマーを起こす親指も、死への恐怖からか覚束無い。
周りを見渡しても凍り付いたように、引き金に掛けている俺の人差し指に視線が集中している。
深く吸った酸素を、肺が空になるまで吐き出す。
行き着く先は天国か地獄か分からないが、先へ進む為に、今その扉を開こう。