なんでも屋 神…第一幕
松が荷物を持ってアコードを降り、偽造ナンバープレートを外したのを確認して、俺はプレス機の緑色のスタートボタンを押した。



まるで折り紙のように潰れていくアコード。前もって車体ナンバーは削ってある。



事務所内で持ってきた私服に着替え、外に出てそれまで着ていた黒のスウェットと、目出し帽や証拠品となるメモ等を燃やす。



全てが燃え終わる頃には、アコードはサイコロのような、正方形の鉄屑となっていた。



車で三十分かけて走ってきた山道を、今度は二時間半かけて歩く。



山道を抜けて街に戻ると、目の前に一日数本しか走っていないバスが停まっていた。



行き先も確かめずバスに飛び乗り、バスの固いシートに身体を預ける。これ以上歩く体力は、もう残っていない。



運が良いのか、ただタイミングが良かっただけなのか、都合良くバスは駅に着いてくれた。
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