time


『せーの、キ~ス!キ~ス!キ~ス!』

・・・コール
関係ないじゃん。
みんなは、アイツらの言うことを信じちゃうんだね。

「うるせーぇぇ!!黙れよ!!!!」

海斗がかき消すように大声で叫ぶ。
さらに、大きく。

「俺と美絵は付き合ってなんかねぇ!!キスもしてねぇよ~!!」

一瞬だけ、静かになる教室。


そして・・・

「俺は・・・美絵のコトなんか好きじゃねぇ!!」


一番聞きたくない言葉でこの話を終わりにさせ、
教室を出て行った。

――なんだぁ~違うんじゃん
――だよねぇ、海斗くんがあんな子と・・・


もう、何も聞きたくない。
みんな、嫌い。
大嫌い。


―俺は・・・美絵のコトなんか好きじゃねぇ!!―

海斗からあんな言葉聞きたくなんかなかった。
今までみたいに、話せればよかったのに。
それ以上は、もう何も望まないよ。。。

昨日、あんな事しなければよか・・・ッッ・・・

「ほらー授業が始まるぞ。席に着けぇー」

先生の登場でみんな何事もなかったような顔つきで、席に着き授業を始めた。


休み時間になると教室の隅でコソコソと陰口を言っているのが聞こえる。

数人の子たちは、「大丈夫」って話しかけてきたけれど、それをすべて無視した。


美絵のこの気持ちが分かるの?
さっき、一緒になって面白そうにしてたのに?




これ以上、



何をしたら気が済むのですか??




< 20 / 34 >

この作品をシェア

pagetop