time
あの日を境に2人の間に出来た溝は深まるばかりで、しだいにお互いを避けるようになった。
会ってちゃんと話したい。
・・・だけど・・・
海斗の反応を見るのが怖い自分がいる。
これ以上、思い出を汚したくはないから。
あの、笑顔を忘れたくないから。
慣れは怖いと思うようになった。
いつのまにか時間が経つうちにあのことを気にしなくなった。
話が出来るようになったわけじゃない。
お互いの“存在”を気にしなくなったのだ。
ココにいる。
けれど、思い出さないように
噂すら気にしなくなってしまった。
高学年にもなれば、男女で過ごすことも減る。
ごく自然なこと。
周りに自然に溶け込んだ。
友達も何も気にすることはなかったし、みんなそうだったから。