time
「嫌です!!長なんて。あたしにはムリです!!」
必死に抵抗する。
「そういってもなぁ~。東野、お前しかいないんだよ。皆・・・」
困った顔をする先生。
周りを見渡すと、みんな目をそらしていかにも嫌だというオーラを放っている。
「いつもあたしじゃ~ん。先生―――」
「まぁ、大変だろうけど頼むな、東野。はい、これでおしまい!!」
はぁー。いつもこれだ。
皆都合が悪いとすぐ逃げるんだから!!
机にうな垂れて深く溜息をついていると、亜美が申し訳なさそうにやって来た。
「美絵~!!ごめン!!!!」
「亜美も逃げたなぁ~!!人任せにして~!!」
「許して~。いいコト教えてあげるからさッ」
そう言って怪しい笑みを浮かべる亜美。
今度は、何をたくらんでいるんだか。
こういう顔をするときは、決まってあとで良くない事が起きる。
はっきり言って怖い。
「あのねぇ、海斗くんも一緒なんだって!!修学旅行のクラス長!!」
あたしの頭の中は真っ白になった。