チャットは運命 【実話】
「やべぇ!これ録画だから声も全部
はいってんじゃん!」
「えぇ!?私達相当ひどいこと
言っちゃってたよ?
怒られるよヤバイよー!」
私達はかなり焦ってた。
だってこの映像は次入ってくる
1年生に見せるためのものって
聞いてたから。
「ちょっと、全部消しちゃいなよ」
「無理だろ、最初から映ってないと
意味ないし・・・」
そして二人考え込む。
「よしっ!気にすんのはよそう!」
西崎秀のあまりにテキトーな答えに
私は唖然とした。
「本気で言ってるの?」
「もうおせーしな☆」
こうして、私達は何事もなかった
かのように撮影を続けた。
絶対後で怒られるだろうけど・・・。
「お疲れ様でした」
私達のクラスが優勝し
無事に陸上記録会が終わった。
「鈴音ー疲れた帰ろう」
沙綾が後ろから私に抱きつく。
「うん、でもちょっと
ここで待ってて。すぐ戻って来る」
りょーかーい、という返事を聞いて
私は走った。
まだ残ってるかな・・・きっといるはず。
私は色々お礼が言いたくてその部屋を
ノックした。
「はーい?」
いた。
彼の声を聞いて私はドアを開ける。
「あれ宮本?どうしたの?」
帰る私宅をしながら微笑んで
こっちを見た。
「あ、ありがと・・・ね」
一瞬きょとんとした顔を見せたが
すぐに目を細くして笑った。
「いーえ♪」
私本当に好きなんだ。
さっきから心臓がうるさい。
周りにはもう人がいないから余計に
うるさく感じた。