チャットは運命 【実話】
だんだん視界も悪くなり
頭がボーっとしてきた。
こんなところで・・・
廊下で倒れ込んだ私の周りには
たくさんの野次馬が・・・
「ちょっとどいて」
よく見えないけど声でわかる。
「・・・月翔」
月翔は私をひょいと持ち上げた。
「こんな所で寝るな」
ははは、ご冗談を。
こちとら本気で吐きそうなんだよ。
そのまま私は夢の中へと
堕ちていった。
目を覚ますとそこには月翔と竜歩と
沙綾がいた。
「お、はよ」
とりあえず寝起きの第一声は
これに限る。
「あ!起きた!」
沙綾はそう叫ぶと保健室を慌てて
飛び出していった。
まだ頭がボーっとしていたため
つっこむ気にもならない。
「お前寝すぎなんだよ!」
そう言って竜歩が私の頭を叩く。
「いったぁ」
「タイミングの悪い時に
起きやがってお前ってヤツは」
いつ起きようが私の勝手だろう。
「タイミングって何?」
そう尋ねると月翔が答えた。
「さっきまでずっと秀が鈴音の
そばにいたんだよ」
私は耳を疑った。
「な、なんで!?」
-ガラッ
私が叫ぶのと同時に保健室の
ドアが勢いよく開いた。