-roop-
耳元に響く誠さんの鼓動…
腕の中にとらえた確かな温もり…。
---好き---
『私』は…この人のことが…好きだ…。
「千…夏……っ」
背中に回される腕。
熱い想いに、ただ…ただ涙が止まらない…。
とめどなく溢れる涙は、愛する人の熱に溶けていく。
温かい…
こんなにも温かいものを…私はきっと知らない…。
抱きしめても抱きしめても足りない想い。
この身体の境界を越えて
この想いを貴方の心に届けることは出来ないのだろうか。
恋しくて恋しくて
身体が恋しい人の熱を求める。
抱きしめれば、それに応えるように腕の拘束を強めてくれる。
全てを受け止めるように
強く強く抱いてくれる。