-roop-




パタン…



千夏の病室を出た誠は、手にしていた赤い箱を握り締め、自嘲的に呟いた。





「誠さん……か…」



力なく遠ざかっていくその足音は、罪悪感が立ち込める小さな白い部屋にも響いていた。







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