DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


アルマへ戻ってからというもの。

ミカエルは連日夜になるとジュードの元へ訪れる。

「自分の部屋へ戻らなくていいのか? 王宮に部屋があるんだろう?」

アイアン・メイデン達は、任務外の時は王宮の守護もかねて、宮殿の自室で待機することになっているのだと、ミカエルに再会してすぐの頃聞いた覚えがある。

だが、ミカエルは頻繁にここにいる。

昼間戻ってるのかもしれないが、それにしても夜にこう頻繁に留守にしていてよいのだろうかと、他人事ながら不思議に思う。

しかも今日はまだ夕刻前という早い時間。

昨夜は東方へ任務だとかで来なかったのだが、その時間を埋めるかのように早い時間の訪問。

何故そう頻繁にここに来るのか、不思議でならない……

「最近なんだか頭がザワザワするのよ……それに、あそこはあんまり好きじゃない」

ミカエルは目を伏せて答えた。

「なんだか、嫌な感じがするの。落ち着かない……」

そう言ってベッドの上で立膝をつくと、その膝を両手で抱いて、背中を丸くする。

只単に、元々は普通の暮らしをしていたから、豪奢な宮殿は落ち着かないのかもしれない。

それとも人気がないのが落ち着かなくさせるのか……

はっきりとした理由はミカエル自身にもわからないから、歯切れの悪い答えになってしまう。

はっきりと言えるのは、長時間あそこにいるのは嫌だと感じてしまうということ……



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