DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「いつまでもニヤニヤしないで」
ミカエルの抗議の声を聞きながら、テーブルに置かれた青い花の鉢を眺める。
この花もいつか、ガーフィールドの店に咲き乱れるあの白い花のように花数を増やして、この部屋を青く染めるだろうか?
そうなれば、ミカエルももう殺風景だなどとは言わないだろう。
「ジュード? 聞いてるの?」
懸命に抗議するのに、聞いてないかのように花を眺めて笑みを湛えてるジュードの前に
ドン!!
と、わざと大きな音を立てて、空のグラスをミカエルが置いた時――
「やだ……何?」
ベッドに投げ出してあったミカエルのコートから、いつも携帯してる小型通信機の呼び出し音が鳴った。
その音に、ジュードも振り返る。
「……仕事か?」
ミカエルに呼び出しがかかるのは、ほとんどといって良いほど、任務の時だ。
立膝を崩し、コートへとミカエルは手を伸ばしてポケットを探り、すぐにそれを取り出した。