DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
(そうだ、知ってる)
ルーシーが見つめる先、みるみる近づいてくる幾つもの黒い機影に、目覚めたもう一つの意識が声を上げた。
(知っている……だってこれは……)
一気に押し寄せる絶望と痛み。
せりあがるそれに表情を歪めたルシフェルの耳に
「ルーシー!! 窓から離れ……」
叫ぶ母の声が飛び込んできた。
(だってこれは……)
同時に視界を覆う激しい閃光。
そして空間を支配する耳をつんざく轟音を聞きながら
(わたしの記憶……)
閉じた瞼に膨れ上がった感情が溢れだす。
頬を伝うその欠片の熱さは、ただただ痛みとなってルシフェルを刺し、より意識を鮮明なものへとしていく。
ルーシーではない。
今は、ルシフェルと呼ばれる自分へと……