DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>


再び通路の方へと視線を戻し、ファーレンはゴクリと喉を鳴らす。

ドームのなかで膨れ上がる光。

あれは多分、ウリエルの術の範疇ではない……おそらく、中にいるルシフェルのもの。

先ほどまでその場に響いていた笑い声も今は、やんでいる。

ウリエルも異変に気付いたらしく、もたれていた壁から身を起こし、その光を凝視していた。

最初は小さな石ころほどの瞬きだった光は、今はドームの内側の半分ほどまで輝きを増している。

その光の球体が大きさを増すと共に、揺れもはっきりとしたものへと変わってきている。

あの光が、ただならぬエネルギーを産み出そうとしていることは、魔力を持たないファーレンにも十分に理解できた。

「何……してるっ?」

苛立った声と共に鎌を構えるウリエル。

その声にも幾らかの焦燥感が滲むのを隠せない。

自らの術の中で起きた見たことのない異変に、ウリエルも背筋を伝う冷たい感覚を覚えていた。

そう、ルシフェルの瞳が赤く染まり、あの剣を抜いた時に感じた、嫌な感覚。


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