DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
自らの武器を手にしたウリエルは迷いなく立ち上がり鎌を構えようとした。
だが
「……!?」
瞬間その顔が驚愕の表情へと変わる。
立ち上がりかけた体がぐらりと傾く、そして、片手で引寄せた鎌の柄に添えられるはずだったもう片方の手もまた……そこに無かった。
勢いを殺せず、無様にバランスを崩して地面に倒れこんだウリエルの姿が、ファーレンの目にもはっきりと見えた。
「ち……くしょっ」
何故そんなことになってしまったかをすぐさま確認したウリエルの悔しげな声。
鎌を握った右手に添えられるはずだった左手の肘から先が、無い。
倒れたことで外套がめくれて露になった足は、右足の太ももから下がひしゃげたようになっていて、膝から骨替わりの鉄くれが突き出している。
城壁の上でルシフェルの産み出した強大な破壊の力に至近距離で巻き込まれたウリエルは、やはり無事ではなかったのだ。
鋼鉄の手足は、それぞれが片方ずつ。
とても戦闘など行えないほどに破壊されていた。