DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
慌てて屈み込み、その身体を支えようとしたファーレンだったが
「触るな!!」
差し伸べられた手を睨みつけ、ウリエルは激しくそれを拒絶した。
「お前の手なんか借りないっ!! たかが……ただの人間なんかの手を借りなくったって、僕は、僕は……っ」
守護天使として、人間をはるかに超える力を得たはずなのに、今や一人では立ち上がることさえ出来ない。
破壊されたのは手足だけではない。
プライドを傷つけられた悔しさがウリエルの言葉を途切れさせる。
それでも、残った微かな意地がウリエルにファーレンの手を拒ませる。
「でも、ウリちゃん……」
戸惑うファーレンなど目に入らぬかのように、ギリギリと唇を噛みながら、ウリエルはただルシフェル達を凝視していた。
「……なるほど。丈夫なものですね、守護天使というのは。およしなさい、そんな身体では何も出来ない」
熱をおびたつき刺さるような視線に射られても、魔物は落ち着き払い、静かに返す。
その冷静さが更に追い討ちをかけるかのように、ウリエルを加熱させた。
「うるさいうるさいうるさい!! 得体のしれない化け物の癖にっ!! お前なんか、お前らなんかっ!!」