DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
当然のごとくその矛先はすぐに目の前にぶつけられた。
「大体なんで守護天使がこんなところにいる!!」
最前列にいた若い男が声を上げた。
まだ、少年の面影を残した顔つきながら身体は大人とそう変わらない。
兵役前。まだ、十七、八といったところか。
「お前ら戦闘人形はディラハンを倒すために作られたんだろ!? 何で戦場じゃなくてこんな所にいる!!」
その言葉にミカエルの頬がぴくりと震えた。
「そうだ!! お前らを開発するための金だって民衆から巻き上げた税を使ってるんだ。こんなところに居ないでしっかり戦場で働けよ」
男の傍らにいたやはりあまり変わらぬ年頃の別の男が声を揃えた。
後方には退役後と見られる五十代くらいの男や老人が多かったが、前列の方は兵役前の少年たちが多く居ることにミカエルは気付く。
「俺の妹はディラハンに殺された。仇を取ってやりたい……けど、今すぐ戦場に行きたくても行けない者もいるんだ」
十代の少年達。身体の大きな年長者達の間には、まだ少年と呼ぶにも幼すぎるような者たちの姿も見え隠れしている。