DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>

老人達へと問い掛けるように首を傾けてみせる。

「戦場がどんな場所か知ってるだろう? 死ぬのは何も敵に限らない……逆もありえる。傷が痛む? 当然だろう? 戦うとはそういうことだろう? 向こうさんだってお前らにつけられた傷を恨んでるだろうよ」

目が合った老人が唇を噛む。

「どちらにせよ、お前らは誰一人今戦場にいるわけじゃない。ただ、守られてるだけに過ぎない。何故国境に近いこの都市が無事だと思う?」

こんなに長く喋るジュードを見るのはミカエルにとっては初めてのことだったかもしれない。

なので、口の動きを止めないジュードの様子を不思議に思いながら見ていたのだが、ここまできて、ミカエルはようやく彼が何を言おうとしてるのかに気がついた。

すっかり声を無くした人々にむかい

「自分達を守る存在を知らないと言い張るのか? 何もせず守ってもらってるだけの人間が最前線に立つ者に何か言える資格があるといえるのか?」

ジュードは突き刺すように言葉を吐き捨てた。

それは彼らへの批難と同時に、ミカエルを庇護する言葉。


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