DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
つられるように、その場に居た者達はジュードの視線を追う。
「……ひっ!!」
そこにあった光景を見た瞬間にそんな声が幾つも上がった。
屋根の上に並びうごめく無数の影。
路地を囲む建物の上から沢山の目がその場を見下ろしている。
「あいつらに襲わせてもいい」
楽しげな響きを纏うジュードの声に反応するかのように、羽音や、ギイギイと軋むような鳴き声が階上でざわめく。
路地の上空はいつのまにか人の頭ほどの大きさの黒い鳥の群れに覆われていた。
「どのくらい戦えるか……覚悟とやらを見せてもらおうか?」
せせら笑うような声に人々がハッとして振り返った時。
青く冷たい光を放っていた声の主の二つの眼差しは、赤く……深く暗い血色へと変貌していた。
「それとも、すぐにここをおとなしく去るか? さあ選べ。俺は気が短い……長くは待たんぞ?」