DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「ひっ……ば……化け物っ!?」
誰ともつかない叫び声が上がると同時に、頭上にいた鳥たちが一斉に羽根をばさつかせた。
その音に更に恐怖心を煽られたかのように、次々と路地に集まっていた人々はこの場から出ようと、出口にむけて走り出す。
我先を争うように……
「な、なんだ?」
ジュードの背後に居たためにジュードの変貌は目にしてないものの、異様な鳥の集団の行動に憲兵達も慌てた様子でミカエルの側へと駆け寄った。
それがミカエルを守るというよりは保護を求めての行動だというのは、怯えたその目を見れば明らかだ。
「……ジュード。ジュード!」
小声で名を呼びミカエルはジュードの袖をひく。そして振り返ったジュードに目配せして自分達の背後に集まった憲兵達へと注意を促した。
「まずいんじゃないの?」
「ああ……そういえば」
今まで忘れ去ってた憲兵の存在に気がついたものの、そう慌てる様子もなくジュードは頷き、振り返った。
その瞳はもう元の深い蒼色を宿している。
「き……君は一体……」