DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「どうして……貴方がこんなところにいるんです?」
突如生まれた明かりをうけて眩しそうに目を細める声の主。その顔を確認してアレックスはそう漏らした。
予想外の場所で出会うのは、これが初めてではない。
「守護天使、ミカエル……会うのは二度目ですよね?」
そう問うと、白磁の肌に映える艶のある赤い唇が弧を描いた。
「ふうん……気が付いてたんだ。酒屋ではありがとうね。お兄さん」
軍服姿の少女は楽しげに笑い、背後に立つ男を振り返り
「ね、見てジュード。例の人よ。似てると思わない?」
そんなことを言った。
ミカエルの動きにつられて、彼女と共にいた男を見て、その言葉の意味を理解する。
「そうか?」
口に煙草を咥えたまま、ぼそりと短く答えた長身の男。
肩からすべり落ちる長い黒髪……そしてアレックスへと向けられた、二つの深い蒼。
男の特徴はエルカイザでは珍しいとされる自分のそれとよく似ていた。