DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
それを思い出したアンナはすぐにドアの鍵に手をかけた。
「すまない、今すぐ開けるよ」
言いながらドアを内側から押す。ドアが開くとまだ年若い黒髪の青年の姿がすぐに見えた。
「ごめんよ、ちょっと色々あったもんで……」
安堵から笑みを浮かべ、そう言いながら押していたドアが……不意に軽くなる。
「「あ……」」
一気に向こう側から引かれ、完全に開かれたドア。
一瞬崩しかけたバランスを立て直し顔を上げたアンナの顔にハッとした表情が浮かぶのと、その背後でジョセフとランスが声を上げるのと同時だった。
「……すみません」
強張った表情を浮かべる三人を見てアレックスが小声で言う。
「こんばんは」
そんなアレックスの前に滑りこんだ人物が、ニコリと笑いながら挨拶をした。
長い金髪を揺らす少女。その少女が着ている服が三人の表情を再び固まらせたのだ。
少女が着ていたのは、紺地に白いラインが映える……
エルカイザの軍服だった。