DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
(―6―)





「あー!! ミカエル様だっ!!」

一瞬で緊張感が張り詰めたその場の空気を破ったのは、ジノの声だった。

「ミカエル様?」

興奮気味に声を上げたジノにランスが不思議そうな顔を向ける。

「え? ランスさん知らないの!? エルカイザの守護天使様。この前モニター通信のニュースでパレードやってたの見なかった?」

「いえ、私は……」

「あーもう。ほんと世間のことに興味なさ過ぎ!! ニュースくらいちゃんとみなくちゃあ」

ランスに説教めいたふうにそう言って、ジノはミカエルの前へと駆け寄った。

ジノの言葉にアンナとジョセフはすぐに思い当たった。何故少女が軍服など着ているかという疑問はすぐに解決された。

そう、アンナ達も見ていた。パレードの映像に映っていた、軍が新たに開発したという人型兵器。アイアン・メイデンと呼ばれるアンドロイド。

だが、その事実はよりアンナ達を緊張させる。少女の姿はしているが、ようは軍の最新兵器。何故、そんなものが、こんな辺境の街のさびれた診療所を訪れている?

理由は一つしかない。

衝立の向こうに今は姿を隠している者のことがすぐに思い浮かび、アンナとジョセフは互いに視線を合わせる。



――どうする?



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