DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>

どうせ捕らえられ死に行く敵兵にそんなことを聞いてどうする? そんな思いが男の声に苛立ちを滲ませた。

そばで見ているアンナも同様で、ミカエルを見る目に怪訝さが隠せない。

所詮。

人の形はしていても、中身は別物。兵器にはそんなことも分らないか?

だが、それなら何故そんなことを訊く?

覚悟を決めた者。そんな者のささやかな願いすら拒絶しておきながら、そんなことを訊こうとする?

好奇心?

機械がそんなものを持ったとでもいうのか。そしてそれを満たすためだけに……

アンナの表情が険しくなる。

その場の空気が嫌なものになるのを感じながら、アレックスはミカエルに意識を奪われていた。

(アイアン・メイデン……)

そう、ミカエルは天使の名を持つ守護天使だ。それが意味するところ。

アレックスは自身の中にずっとある疑問を思い出す。

軍が作り出した人型兵器。それは……


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