DARK†WILDERNESS<嘆きの亡霊>
「……傲慢だわ」
静まり返った部屋に、呟くように吐き捨てたミカエルの声だけがやけに響いた。
「なんだと!?」
耐えていた苛立ちも限界だったのだろう。男は怒りの表情を露にミカエルを睨みつける。
ミカエルはその視線を逸らすことなく平然と受け止め
「傲慢だと言ってるのよ」
再びそう繰り返した。
「魂だけでも家族のそばに? 馬鹿げてるわ。そんなもの預かりたくない。それを埋めたければ自分で勝手にすればいいわ。私にそんなもの押し付けないで」
「それが出来ないから頼んでるんだろう!?」
男が座っている椅子ががたがたと音を立てた。思わず立ち上がりそうになった男だったが、傷の痛みがそれを阻む。
勢いで前に倒れそうになった男の身体をランスが支える。
それをミカエルは表情をかえることなく見下ろした。
ずっとミカエルの後ろで腕組みして壁にもたれているジュードはそ知らぬ風で部屋の片隅を眺めている。
アレックスは口を閉ざしたままじっとなりゆきを見守っていた。
怒りをぶつけたものの反応を見せないミカエルにディラハンの男もそれ以上続ける言葉を見つけられず、ただ痛みを耐える。
「あんたは何を……」
半ば唖然とした様子で、アンナがそう言いかけた時だった。